minolta XD
2007年5月14日更新
僕が最初にカメラを欲しいと思ったのは、高校生の時。
当時、叔父に連れて行ったもらったカメラ店(大阪心斎橋のカメラのナニワだったと思う)で一眼レフカメラを見ていたら、店員に、CanonのAE-1progrumを勧められました。
色々早口で説明されましたが、シャッター速度優先AEがどうの、絞り優先AEがどうの、プログラムAEがどうのと聞かされてもちんぷんかんぷんで、さっぱり判りませんでした。
それでも一眼レフカメラが欲しいと言う欲求は収まらず、色々カメラ店を訪ねては資料を手に入れました。
その内、minoltaからX-7が発売になりました。(宮崎美子が一躍有名になったCMのあのカメラです。)
このカメラの価格が安かったので、AE-1progrum対抗のminoltaのカメラをカメラ店で聞くと「XDかな」と言われました。
(当時X-700は発売直前でした。)
そこで、minolta XDのカタログを手に入れ調べるとなかなか良い。
カメラ雑誌の評価も高く、「これだ!」と思って、購入しました
このカメラの魅力は小型軽量な上に、シャッター速度優先AEと絞り優先AEを両立させ、しかも非常に操作性に優れている事に尽きると思います。
前機種のXEに比べると重量比で2/3。大きさで2回りくらい小さい感じです。
操作性については、X-1や、旧シリーズのSRシリーズではシャッターボタンは巻き上げレバーと同軸とされていましたが、この方式ではボディの端にシャッターボタンが配置されてしまい、シャッターボタンへの指ががりが良いとは言えませんでした。
また、巻き上げレバーの形状が良くなく操作すると、カメラボディから掌が離れてしまい、ボディをホールドし難くなります。
次のXEでは大きくなったボディの右肩にシャッターボタン、巻き上げレバー、シャッターダイヤルが三角形に配置されており、ボディを右手でホールドした際に、人差し指がちょうどうまくシャッターボタンに振れるように配置されていました。
また、巻き上げレバーの形状や巻き上げ角の改良により、ボディのホールド感は良くなっていました。
XDではボディが小さくなった為にスペースがなくなり、シャッターボタンと、シャッターダイヤルを同軸に配置しています。
この方式だと、シャッターボタンの指がかりが良く、またシャッターダイヤルが大きくなって操作性が向上しています。
また、巻き上げレバーの位置も適正になり、フィルムの巻き上げが無理なく行えます。
この様な小さな改善がこのカメラの使用感の良さを引き立てている様な気がします。
XDはどこかライカに通じるカメラだと思います。
スペックは平凡で、XDの後、カメラ小僧を熱狂させたCanon A-1の様に何かロボットの様なあざといメカっぽさもないし、外観も女性的でおとなしい。
しかし、その魅力は使えば使うほど、味わえば味わうほどに増してゆく不思議なカメラです。
何でも使い捨ての家電製品を頻出させる日本で生まれたとは思えないカメラだと思います。
数年前にミノルタのサービスセンターに行った際に、「XDの再生産をして欲しい」と熱心にお願いしているおじさんがいました。
でも、その気持ちわかるなあ。
結局、僕の場合、モータードライブと、TTLダイレクトフラッシュ撮影が出来る事が魅力で、X-500が主力機になってしまいました。
その次には巻き上げレバーとシャッターボタンの感触に引かれてXEのとりこになりました。
XDはモータードライブが付きません。
TTLダイレクトフラッシュ撮影も出来ません。
でもXEよりも軽く小さいボディは持ち歩くのにはとても良いのです。
今、魅力を再認識したからこそ言えます。
XDは最高!!
現在のXD主力3台